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あなたの「個の力」を加速させる、ユダヤ5000年の叡智・タルムードの教え

「ユダヤ人はお金持ちで成功者が多い」

「ユダヤ人は頭が良い。」

こんなイメージを持っている方はいませんか?

実際に、ノーベル賞受賞者の約20%がユダヤ人が受賞しており、全世界で2000万人ほどしかいないのにも関わらず、ユダヤ人社会は、学問、芸術、政治、ビジネス界に傑出した人物を数多く輩出しています。

ロスチャイルド、ピュリッツアー、ロイター、マイケル・デル、ジョージ・ソロス、ラリー・ペイジ、マーク・ザッカーバーグといったビジネス界の重鎮の名を挙げると枚挙に暇がなく、「世界長者番付」でも多くのユダヤ人が名を連ねていることはもはや説明は不要でしょう。

古代より数々の苦難にさらされながらも、偉大な人物が生まれてきたのには、どのような背景や哲学があるのでしょうか。

今回は、マーヴィン・トケイヤ―氏の著書「ユダヤ商法」と「ユダヤ5000年の叡智」を基に、ユダヤ人の聖典であるタルムードの教えを紹介したいと思います。

長い間、奴隷や賤民として迫害されながらもアイデンティティを守り抜き、個の力で生き抜いてきたユダヤ人の教えには、強い個の力が求められる現代の日本人にとっても多くの示唆があることでしょう。

ユダヤ5000年の叡智の結晶「タルムード」

偉大なる研究という意味を持つタルムードは、250万字からなる生活規範の集大成であり、今から約1200年前に、紀元前5000年から紀元後500年までの口伝を2000人以上のラビ(賢人)が集まって編纂したものです。のべ数万人のラビが編纂に携わったタルムードは、全部で20巻、のべ1万2000ページに及び、重量にして75㎏という膨大なものです。

タルムードは、宗教、法律、哲学、道徳など様々な人生の問題に関するラビたちの論争が記録されており、ユダヤ人にとっての法典であり、歴史書であり、百科事典とも言えます。そのため、5000年に渡るユダヤ人の英知が凝縮されたタルムードは、迫害や離散を繰り返してきたユダヤ人にとっての魂の依り代とも言えます。

(注:ラビとは、ユダヤ人地域社会の指導者であり、裁判官や学者としての役割をはたすほか、その多くが有能なビジネスマンとしての顔を持ちます。)

そんなタルムードの論争は現在も続けられており、今日も新しい言説や見解が追記されています。タルムードは、1500年前から最後の1ページを白紙にしておくことが決められています。これは、常に人類と世界は進歩していくものであり、常に新しい叡智を加筆していかなければならないということを暗示しています。

「聖書とアリストテレスで1000年鍛錬するとアングロ・サクソン人が完成するが、ユダヤ人は決して完成しない。」と言われる所以です。

 

知性は誰にも奪われない

「ユダヤ人は、学ぶ民族、本の民と呼ばれてきた。それは、キリスト教徒がヨーロッパ中に壮大な教会の伽藍を建てたのに対して、ユダヤ人は絢爛たる建造物を造るよりも、本を編むことに情熱を注ぎ、タルムードを守ってきたからである。」

マーヴィン・トケイヤ―

ユダヤ人が何よりも知性を重んじてきたことは広く知られていますが、ユダヤ人の家庭で、母親が子供によく問いかける質問にこんなものがあります。

「もし、町がキリスト教徒によって襲われて、みんなで命からがら逃げなければならない時、何をもって逃げればいいかしら?」

母親は、子供が金やダイヤモンドと答えた場合に、それは知性だと教え諭します。歴史的に幾度となく財産を没収され、迫害されてきたユダヤ人にとって、命ある限り、誰にも奪うことのできない「知性」は最大の財産であり、家族を守るための盾でした。

また、ユダヤ人の家庭では、学問が蜜のように甘いものであることを教えるために、子供が物心がつくと父親が聖書を開いて、蜜を一滴たらすという慣習がありますが、これもユダヤ人の学びに対する情熱を象徴する慣習だと言えるでしょう。

そのため、タルムードには学び続ける事と本を読む事の重要性が何篇にもわたって強調されていおり、それにまつわる諺も多くあります。

「あなたが最後まで売ってはならないのは本である。」

「旅の途中で故郷の街の人々が知らないような本に出合ったら、必ずその本を買い求め、故郷に持ち帰りなさい。」

「もし本と洋服を同時に汚したら、まず本から拭きなさい。」

実際にユダヤ人の多くは、幼少期から老年期にいたるまで、皆、非常に多くの時間を学習と読書に捧げます。

本を大切にする文化は、日本でも古来より根付いていましたが、その文化が近年軽薄になっていることに対して、日本で長年活躍したラビのトケイヤ―氏は、こんな警鐘を鳴らしています。

「おそらく、世界のなかで、ユダヤ人日本人ほど、教育熱心な民除はあるまい。ユダヤ教が全員に「聖書」を読む事を義務づけてきたことから有史以来、識字率はほぼ100%だ。日本人も、江戸時代に寺小屋が全国にあったために、諸国のなかで識字率が高かった。今日、日本の若者の活字離れが進んで、向学心が衰えているのは心配である。」

マーヴィン・トケイヤ―「ユダヤ5000年の教え」
 

【タルムードの言葉】

「人が生きている限り奪えないものがあるそれは知識である」

「祈るときは短く、学ぶときは長い時価をかけよ」

「体重ははかることができるが、知性ははかることが出来ない。体重には限度があるが、知性には限度がないからである。」

「国王は国を支配するが、賢人は国王を支配する。」

「理想のない教育は、未来のない現在と変わらない。」

「お金をかすのは拒んでよいが本を貸すのは拒んではいけない。」

「祈るときは短く、学ぶときは長い時価をかけよ」

「愚か者にとって老年期は冬である。賢者にとって老年は黄金期である。」

 

個の力を重視する

「教育の最大の目的は、新しいものを作り出す個性的な力をもった人材を育てることにある。日本が19世紀後半に、世界を驚愕させるほどの発展をとげたのは。徳川期の教育が素晴らしいものだったからである。しかし、今日の日本の教育はどうか。今日の日本では人づくりは行われていないのではないだろうか。それより受験生を育てることに主力が注がれている。一時的な選抜に過ぎない受験が教育の最重要時となっているのは、教育の大本を踏み外している。」

マーヴィン・トケイヤ―

このように、教育に対して並みならぬ情熱を注いできたユダヤ人ですが、タルムードでは、個の力を育むこと教育の主軸に据えています。

これは、この世に生を受けたのだから、すべての人間が、その貴重な「個」を開花させ、新しいものを創出する使命をもたられているという考えが背景にあります。

その象徴がミツワーであると言えるでしょう。ミツワ―がユダヤ人の男児が13歳となってときに執りおこなわれる成人式のようなもので、子供から成人になる過程で、社会の一員としてふさわしい知識と学習能力、人格を備えていることを地域社会の中で示すことが求められます。

13歳の誕生日を迎えた後の最初の土曜日(安息日)におこなわれるミツワ―では、その週に読むべき一節を人々の前で朗読し、自分なりの解釈を加え披露するのです。

このようにユダヤ人社会では、本を読むことや暗記能力に加えて、自分なりの解釈・意見を持つ義務があります。歴史に幾度となく世界中に離散しがちだったユダヤ人にとって、自分の解釈を持ち、強い個を確立することは必要不可欠な能力だったと言われています。

「個を持たない人間は、運に恵まれている間は有頂天になる。そして、幸運はすべてありもしない自分の力によるものだと思い込む。ところが、少しでも逆境にあえば、たちどころに消沈してします。これに対して個を持っている人間は、いかなる環境に置かれようにも、つねに変わらない。たとえ運命がその人を高い地位につかっせ、あるいは反対に虐げることがあっても、彼は泰然として変わらないのである。」

マーヴィン・トケイヤ―

個の力を育むといっても、いきなり実践しろと言われても難しさを感じる方も多いかも知れません。ラビたちの言葉を自分なりに咀嚼していくことで、個の力を育むための鍵が見つかるかも知れません。

 

【タルムードの言葉】

「人の自身を傷つけることは、肉体を傷つけることよりも罪が重い。」

「犯された行為は残るが、人間は日々変わっていく。」

「他人の口から出る言葉よりも、自分の口から出る言葉をよく聞きなさい。」

「あなたは、力とやさしさに包まれている。あなたが口を開けば、知恵のある言葉が出てくる。神があなたを祝福し、あなたの子供を守るように。」

「人間の心が数千の破片に砕けてしまい、挫折感によって打ちのめされてしまうと恐れる時は口に出して自分褒めなさい。しかし、もしあまりに誇らしく、そして自己満足が自分を圧倒しそうなときは、治療法そして口に出して自分を罵りなさい。」

「とあるラビは、町の人々が彼をもはや尊敬していないことを悟った。しかし、しばらくすると彼は、街の人々が彼に対して敬意を払っていないのではなく、彼自身が自分に敬意を払っていないことに気づいた。」

 

また、日本においては、和を重んじるばかりに、個を主張することがしばしネガティブな印象と結びがちですが、トケイヤ―氏は、個と和は元来相反するものではないと言います。

「周囲に合わせることも重要である。しかし、周囲の人々のなかに溶け込んで順応することに力を注ぎすぎてしまうと、自分を失ってしまうことになる。人生の成否は、自分を創出することにかかっているのではないか。もちろん、ユダヤ人も和を尊ぶ。しかし、ユダヤ人が重んじるわは一人ひとりがそれぞれ強い個性と、能力をもった上でチームワークを組む場合の精神を言う。ユダヤ人にとって和とは個性を否定して退けるものではない。」

マーヴィン・トケイヤ―

創造力を養う

創造することは知識よりも重要だ。知識は限られているが創造力は無限だからだ。

アルバート・アインシュタイン

ユダヤ人は、これまで数多くの発明や学術的進歩に寄与してきており、その抜きんでた創造性には驚嘆すべきものがあります。

タルムードでは、創造力を発動させるための三つの引き金として「読書」、「執筆」、「自己あるいは他人との対話」の3つを挙げられています。

好奇心に基づいて、これらの3つの知的活動に従事することで創造性に火をともしましょう。

「まず、好奇心に導かれて、知識を蓄積すべきである。そうすると潜在意識の中に貯められる。潜在意識に貯められた知識が豊になると、やがて相互に化学反応を起こすようになる。イマジネーションの爆発である。」

マーヴィン・トケイヤ―

多角的な視点を持つ

ヘブライの語源には「川の対岸に立つ」という意味があり、あえて川の向こう側にたった一人で胸を張って立つ事と解釈されます。

これは、ものごとを様々な視点からみるユダヤ人の性格を表しています。ユダヤ人は幼い時から、家庭や学校において、ものごとをあらゆる角度からみる訓練を受けます。対立する意見を出し合うこのによって、よりよい解決策を見出すという叡智がそこにあるのです。

 

夢見る民族

「砂漠を旅するものは、星に導かれて進む。星に向かって歩いていく。星に到達することはないが、星に近づこうすることによって、目的地である町にたどり着くのだ。人がそれぞれ掲げる理想は、星のようなものである。」

ラビ・サカイヤー

ユダヤ人は、太古の昔から希望の民族、夢見る民族とも言われています。

ユダヤ人は、過酷な迫害に決して屈しなかったのも、ホロコーストのように凄惨な事件にも魂までは奪われなかったのも、よりよい世界を作るという理想と希望が根底にあります。

ユダヤ人の歴史を振り返ると、苦難の時ほど希望と理想を胸に生き抜いてきたという記述が多く残されています。ユダヤ人は、世界が必ず進歩していくと信じており、彼らの力の源泉と言えます。

神が人間に未完成の世界を与えたのも、よりよい世界を作るように命じたのだと解釈されています。あなたが何か困難に直面しているとして、それは彼らの言葉が受け答えてきたものなのかも知れません。

 

「弦をバイオリンに張ってきつく伸ばせば引く用意ができる。人間も同じように、苦しむことによって、はじめて美しい音色ができるのである。」

「幸運に頼っているだけではいけない。幸運に協力しなければならない。」

「人は困難に耐えることで、鉄が猛火の中で鍛錬されるように成長するのである。」

笑いと楽観主義

「幾度となく家を焼かれ、財産を没収され、追放されるという目にあってきたユダヤ人は、常に身ひとつで逃げなければならなかった。このような過酷な体験は、人に柔軟な頭をもたせることになったと同時に、すべてを失っても悲観しないという強さを与えたに違いない。命さえあれば、案とかなるという多いなる楽観である。」

マーヴィン・トケイヤー
 

「天と地を笑わせたかったら、孤児を笑わせなさい。孤児が笑うと、天と地も一緒に笑うから。」

「神は朗らかなものを祝福し給う。楽観は自分だけでなく、他人も明るくする。」

「人間の目は黒い部分と白い部分からなるが、人間は黒い部分からものをみる。それは暗いところから光をみるためである。」

ユダヤ社会において、笑いはしばし、「知性の砥石」と表現されます。タルムードでも笑いに関する記述が多いことに驚きます。

ユダヤ人にとっては、真面目さと笑いが相反するものでもなければ、矛盾するものでもありません。ジョークは知性を高める訓練にもなり、苦難を乗り越えるための勇気を与えてくれるものだと考えれているのです。

ヘブライ語でジョークを意味する「ホフマ」という言葉は「叡智」を意味することもその象徴といえます。

ロスチャイルド財閥の創始者マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの三男のネイサン・マイヤー・ロスチャイルドが、ジョークを駆使してイギリスの宮廷社会やシティの有力者との人脈を形成していったことはよく知られており、ユダヤ人は、ユーモア、ジョークを好む民族だと言われています。

 

 

いかがでしたが?今回は、タルムードの中から、強い個を考える上で示唆のある言葉を紹介しました。タルムードは膨大な量であり、現在もその解釈をめぐり、日々、議論がされていることから、すべてを完璧に理解するのは不可能とも言えますが、5000年に渡り蓄積されてきたユダヤの教えは、きっとあなたの人生の研石となることでしょう。

 

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